キッチン部材用PP無垢角棒の試作
お客様のご要望
キッチンメーカー様からのご依頼で、部材としてPPをご希望されていました。当初中空構造にてご検討されていましたが、水回りで使用するため中空部に水が貯まることによる腐敗等を懸念されたため、中空構造ではなく無垢にて設計することになりました。
PPの成形において、肉厚のある無垢の形状は、真ん中あたりにボイド(小さな穴)があくことが多くあります。今回はボイドを出来るだけ内容に成形してほしいとのご希望でした。
※通常、無垢形状は、発泡成形させることが多くありますが今回は発泡させずに製品化してほしいとの事でした。
対応内容
真ん中あたりにボイドを発生させないようにするにはどうすればよいかを考えました。
PPは成形に関していえば非常に冷えにくく、成形性もあまりいいとは言えず、特に肉厚があると成形しずらいものです。
いろいろと試行錯誤を重ねた結果、少し観点を変えて試作をしてみました。成形の考え方の確認のための試作です。
実際に試作を行ったものが写真の成形品です。
約25mmの角材で、材料はタルク入りPPです。ボイドがあまり出ずに成形できたと思います。
通常の成形ですと、おそらく真ん中あたりにボイドが発生していたと思いますが、今回の考え方で良い結果を出すことが出来、お客様にもご安心いただけました。
使用材質名
PP(ポリプロピレン)
ご要望ポイント
肉厚
ポイントを押さえた押出成形で長く使える成形品を
私たち明邦化工では、これまでの数多くのご要望にお応えしてきました。
豊富に蓄えた経験やノウハウの基、肉厚と強度、軽さの兼ね合いなどのご要望に合ったポイントを押さえ、お客様の用途や使用環境、樹脂の特徴を加味した提案を行っています。